壁掛け扇風機を壁に穴を開けずに設置する方法について。
体験談をいろいろ調べたところ、なかにはおすすめできない方法もありました。
ほとんどの人がやっているのは2x4材を使う設置方法です。
2x4アジャスターを使っている人が多いですが、最近は新しいタイプの設置器具も発売されています。
2x4材とは
壁に穴を開けずに扇風機を設置するとき、2x4材を使う人が多いです。
2x4(ツーバイフォー)材とは、断面のサイズが2インチx4インチになっている角材です。
どこのホームセンターでも売っているごく一般的な角材です。
画像提供:写真AC(photoAC)
こちらの画像が2x4材です。
扇風機を壁に直接取り付けずに、2x4材を柱のように部屋に立てかけ、そこに扇風機を取り付けます。
そうすることで壁に穴を開けずに、壁掛け扇風機を設置できます。
2x4材の長さは、90cmぐらいのものから3.6mぐらいのものまで、いろいろな長さのものがホームセンターで売っています。
2x4の長さはフィート単位になっていることが多いです。
ホームセンターで売っている2x4材の長さは、だいたい次のうちのどれかです。
3フィート:約910mm
6フィート:約1830mm
8フィート:約2440mm
10フィート:約3050mm
12フィート:約3660mm
たまに2mのものが売っているのも見かけます。
こんなに長いものを家に持って帰るのはたいへんですが、ホームセンターでは軽トラを無料で貸し出していることが多いので、必要なら利用してください。
2x4アジャスター(ラブリコ、ディアウォールなど)
いろいろな体験談を調べると、穴を開けずに壁掛け扇風機を設置した人の多くは、2x4アジャスターを使っています。
2x4アジャスターは、2x4材の両端にそれぞれ取り付けて使う器具です。
2x4材を突っ張り棒のように使うことができるようになります。
2x4材を壁にぴったり付けるように立たせて、2x4アジャスターで固定します。
この方法では部屋の床と天井に突っ張らせて立てるので、2x4材をあらかじめちょうどいい長さに切っておく必要があります。
ホームセンターでは、購入した角材や板をカットしてくれるサービスがあります。
費用は1カット数十円程度です。
2x4材を購入してから、「〇〇センチの長さで切ってください」と言えば、機械ですぐ切ってもらえます。
2x4アジャスターは、ラブリコが有名ですが、他にディアウォール、ウォールツクールなどもあります。
ラブリコ、ディアウォール、ウォールツクールを使って、壁掛け扇風機を設置したDIY動画がそれぞれにあるので、紹介しておきます。
良ければご参考にご覧ください。
それぞれDIYが得意な方が上げている動画ですが、2x4材をきれいに仕上げる方法もそれぞれ違うので、こちらも参考になるかもしれません。
ラブリコ(平安伸銅工業 LABRICO)
アンソニーさんの動画です。
2x4材は、木材専用の塗装剤(オイルフィニッシュ)を塗って、木目を生かした仕上がりにしています。
ディアウォール(若井産業)
乙ぁん(おっつぁん)さんの動画です。
2x4材の仕上げは何もせず、素材のまま使っています。
部屋との相性もあるでしょうが、これも有りだと思います。
ウォールツクール(ハイロジック TQOOL)
やまこうさんの動画です。
2x4材に壁紙を貼ってきれいに仕上げています。
新タイプの設置器具
最近では、2x4アジャスターではない新タイプの設置器具も販売されています。
アイワ金属 STAND BAR(スタンドバー)の他、ラブリコからも同様の商品(平安伸銅工業 LABRICO 浮かせる家具強力ブラケット)が出ています。
やはり2x4材のような角材を使うのは同じなのですが、突っ張り棒のようには使いません。
角材と壁の両方に器具を取り付けます。
壁の器具に角材の器具を引っかけて、角材を壁に貼り付けるようにして立てるという方式です。
文字の説明ではわかりづらいので、興味のある方はこちらの動画を見てください。
えはみさんの動画です。
(動画の中で設置しているのは、扇風機ではありませんが)
どういう商品か、イメージをつかんでもらえると思います。
2x4アジャスターを使う場合にくらべて、メリットとデメリットがあります。
メリットは、2x4材以外の角材や板も使えることです。
厚みが2x4の半分になる1x4材(ワンバイフォー材)も使えるので、見た目がよりスッキリします。
また突っ張らせないので、床から天井までの長さは必要ありません。
扇風機を設置したい高さと同じだけの長さでよいので、寸法を正確に測って角材をカットしなくてもOKです。
この意味でも見た目がよりスッキリして、スタイリッシュに見せることができます。
角材が床にも天井にも接していない状態で取り付けることも可能ですが、強度を考えると床に接するように設置した方がいいでしょう。
デメリットは、壁側にも器具を取り付けるので、まったく穴を開けないわけではないことです。
ただ壁側の器具はネジではなく、細いピンを刺して取り付けます。
器具を外した跡には、画鋲や押しピンを刺したような小さく目立たない跡が残ります。
先ほど紹介した えはみさんの動画で教えてもらったのですが、100均で売っている壁パテを使えば、この小さな穴はさらに目立たなくなるそうです。
動画の1分42秒ぐらいから見てください。
賃貸住宅にお住まいで、小さなピン跡であっても壁に穴を開けるのが気になるという方は、関連する記事を以前書いたことがあるのでご覧ください。
ウォールフィットテレビは賃貸住宅に設置できる?
こちらは壁掛け扇風機ではなく、「ウォールフィットテレビ」という特殊な壁掛けテレビのために書いたものです。
が、壁にピン跡が残る器具を設置することについて書いているので、考え方は同じでいいと思います。
壁美人では失敗体験談も
壁掛け扇風機を設置するのに、壁美人という商品を使えばいいのではないか?という意見が、ネットで散見されました。
しかし実際に壁美人を使って扇風機を設置した人から「翌日には扇風機が落ちてしまった」というレビューがあったので、これはおすすめできません。
壁美人自体はエレキギターのような重いものも十分支えられる優秀な商品です。
ただ壁掛け扇風機の場合、壁から飛び出している部分が多く、力のかかり方が真下だけではないので、適していないのだと考えられます。
壁掛け可能なミニ扇風機
もし小さな扇風機でいいのであれば、壁掛け可能なミニ扇風機または卓上扇風機を選ぶ方法もあります。
こちらの動画で紹介されている商品のような扇風機です。
hakutou-shopさんの動画です。
壁に小さなフックを粘着テープで貼り、ミニ扇風機をそれに引っかけて設置します。
扇風機がそもそも小さくて軽量なので、これで十分支えられるようです。
扇風機は充電式なので、電源コードも不要です。
(かわりに充電する必要があります)
キッチンや脱衣場などに設置するのには、特に向いていると思います。
通販サイトで「壁掛け ミニ扇風機」とか「壁掛け 卓上扇風機」で検索すると、たくさん出てきます。
まとめ
壁掛け扇風機を、壁に穴を開けずに設置する方法についてまとめました。
ラブリコのような2x4アジャスターを使って、2x4材を突っ張り棒のような要領で立て、そこに扇風機を取り付ける方法を取っている人が多いです。
壁に小さなピン跡が残るけれど、よりスッキリした見た目になる新タイプの器具も販売されています。
ネットでは、壁美人をすすめる意見が散見されましたが、こちらはおそらく扇風機には適していません。
ミニ扇風機(または卓上扇風機)で良いのであれば、粘着テープで貼るフックだけで設置することもできます。